戳脚は、日本ではあまり馴染みのない門派ですが、中国では有名門派の一つとして広く知られています。
その歴史は古く、明代の武術書紀効新書に、山東李半天の腿として紹介されています。
さらに三十二勢拳法図の中にも、懸脚・鬼蹴腿として紹介されています。
水滸伝に登場する玉環歩鴛鴦脚も戳脚を代表する技の一つです。
戳脚は南拳北腿という言葉を表すかのように、その技術の多くが蹴り技になっており、拳打三分・脚打七分と言われます。
今回紹介する劉品正老師は、武趙子九趙と文趙子二趙の戳脚を伝えています。(武趙子と文趙子は別系統の戳脚門の門派で、趙は戳脚における套路を数える単位)
この套路は、奉天三老 の一人郝鳴九の徒弟(正式弟子)である 于伯謙の学んだ武術である。
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